最近アジアンフードが日本でも人気になり、タイやベトナム料理を味わえるレストランを見かけることも多くなりました。
ただ、タイ料理が食べられるお店では「トムヤムクン」や「ガパオ」など日本人が知っている人気のメニューばかりのように感じます。
以前テレビで放送していましたが、実は日本に住むタイ人が一番恋しくなるタイの味は、特別な料理ではなく、この「ナンプリック」と呼ばれるものでした。タイでは定番の家庭の味「ナンプリック」について紹介します。
ナンプリックとは?
ナンプリックとは、にんにくやホムデンと呼ばれる小さな赤たまねぎ、唐辛子をすり潰したものに、ガピと呼ばれるオキアミ(小エビ)を発酵させた味噌のような調味料と砂糖、ライムを加えて混ぜ合わせたタイのおかずにもなるディップです。
ガピはエビを発酵させていることから分かるように、においがとても強く、塩辛のような、アンチョビのようなにおいがします。
においはキツイですが料理に使うと美味しくて、一度食べたらクセになる味です。下の容器に入っていますが、開けるとプワ~ンと独特な香りが漂ってきます。
我が家では、チャック付ポリ袋に入れた上で冷蔵庫で保存しています。
ナンプリックは、日本でいうイカ塩辛とか納豆みたいなものだと思います。日本の朝ご飯には欠かせないものですよね!タイ人もご飯にのせておかずとして朝に食べたりするようです。
海外に滞在した時に、「あ~納豆が食べたいなぁ」なんて思ったことがありましたが、きっとそれと同じように、タイ人もこの「ナンプリック」が恋しくなるのだと思います。
タイの家庭の味「ナンプリック」の作り方
ナンプリックの作り方を紹介します。
①にんにく、唐辛子、ホムデンをオーブンやトースターなどで、焦げ目がつくまで焼きます。
唐辛子は辛くしたい時は多めに使ってください。ホムデンはなかなか日本では手に入りにくいので、私は赤玉ねぎを代用しています。
②野菜が焼けたら、すり鉢に入れてすり潰します。唐辛子がはねて目に入ると大変なので、くれぐれも気を付けてください!!
③フライパンに油を敷いて、そこに使う分だけガピを入れて、火を通します。油で炒めることによって、きつい生臭さがなくなります。
④ガピをすり鉢に入れて、すり潰した野菜と混ぜ合わせます。ガピは少量でも味が強いので味を見ながら加減してください。
そこに、砂糖とライムまたはレモン汁を少しずつ加えていって混ぜ合わせ、お好みの味に調整してください。ちょっと塩加減が足りないと思ったら少しナンプラーを足してみてください!
パクチーがある場合は、パクチーを少し加えると香りが出てお美味しさアップします!
⑤小鉢などの器に盛って完成です。
あとは、お好みの野菜(生・茹で・蒸し何でもOK!)や魚介類、たまご(卵焼きや茹で卵)などにかけたりディップして食べるだけです。白いごはんに乗せて食べても美味しいです。
ガピの塩辛さ、野菜の旨味、ライムやレモンの酸味が、なんとも絶妙な味わいを作りだします。
我が家では主に、サバやサンマなどの焼き魚やタイ風卵焼き、大根・人参・チンゲン菜などの温野菜と一緒に食べますが、これがあるといくらでも野菜が食べられます。
- ガピがない時やガピの生臭さが苦手な場合は、ガピの代わりにナンプラーを使って作ることもできます。ガピよりさっぱりした味わいになります。
- 野菜を焼く時間がない時や面倒な時は、生の唐辛子とニンニクをすり潰せば簡単に作れます。味は少々ワイルドになりますが、それでも美味しくできます。
まとめ
日本ではあまり知られていない「ナンプリック」ですが、実はタイの食卓では定番です。家庭によって調味料の量や使う野菜が違ってくるので、それぞれの家庭の味があるようです。
私は焼きトマトや焼きナスも一緒に潰して入れたりしますが、そうすると甘さが増して美味しくなります。
宅飲みやホームパーティーの際に、つまみとしてスティック野菜と一緒にテーブルに出しても良いと思います。
タイの家庭の味「ナンプリック」を自宅でも作ってみてはいかがでしょうか…?