毎年「節分」は2月3日と覚えている人も多いと思いますが、今年の節分は124年ぶりに2月2日になります。
それには二十四節気の一つである「立春」が関係していますが、二十四節気とはなんでしょうか。
ここでは、「二十四節気」と「雑節」について解説していきます。
二十四節気とはなに?
二十四節気とは、太陽の動きに合わせて1年を24等分して季節をとらえたものです。
節分の日は立春の前日と決まっていて、立春はその二十四節気の一つです。
その立春が今年は2月3日のため、節分は2月2日になります。立春がいつになるかは毎年国立天文台が観測して発表するので、インターネットやカレンダー等で確認する必要があります。
季節は太陽の動きが影響しています。月の満ち欠けを基準にする太陰暦では、太陽の運行による季節の変化と合わず、太陰太陽暦も年ごとに季節と月日にずれがあって、季節の目安にはなりにくいものでした。
早い年と遅い年では、一か月も違うことになり、農作業には使えませんでした。そこで正しい季節の目安になるものとして、二十四節気は今から二千数百年前の中国で考案され、日本に伝えられました。
まずは1年を冬至と夏至、春分、秋分で4等分にします。それぞれの真ん中に、立春・立夏・立秋・立冬の四立(しりゅう)を定めます。これを八節と呼び、期間は45日ずつとなります。
そしてさらに、それを3分割したものが二十四節気です。
二十四節気は古代中国の文化の中心地であった黄河流域の気候を基準にしてあるため、日本の気候との差から季節感がずれる部分もありますが、独自に農作業の目安となる『雑節』を加えたりしながら使われてきました。
この二十四節気には、それぞれの季節にふさわしい名称がつけられています。詳しくは当該年の前年に国立天文台が発表する暦要項を確認してください。
二十四節気の一覧
立春は春が始まる日であり、1年の始まりとされる日で、この日から暦の上では春となります。なぜ1月が始まりではないのかというと、旧暦では立春近くに正月がめぐってきていたためです。
立春 りっしゅん 春が始まる日 2月4日頃 | ||
雨水 うすい 雪が雨となる時期 02月19日頃 | ||
啓蟄 けいちつ 虫が冬眠から目覚める時期 03月05日頃 | ||
春分 しゅんぶん 昼と夜の長さがだいたい等しくなる頃 03月20日頃 | ||
清明 せいめい 清々しい青空が広がる時期 04月05日頃 | ||
穀雨 こくう 穀物を潤す春の雨が降る季節 04月19日頃 | ||
立夏 りっか 夏が始まる日 05月05日頃 | ||
小満 しょうまん 木々が成長する時期 05月21日頃 | ||
芒種 ぼうしゅ 稲や麦など穀物の種を蒔くころ 06月05日頃 | ||
夏至 げし 一年で最も昼が長い日 06月21日頃 | ||
小暑 しょうしょ 暑さが日増しに強くなっていく時期 07月07日頃 | ||
大暑 たいしょ 最も暑さの厳しい時期 07月23日頃 | ||
立秋 りっしゅう 暦の上で秋が始まる日 08月08日頃 | ||
処暑 しょしょ 立秋から半月後で暑さが落ち着き始める 08月23日頃 | ||
白露 はくろ 秋分の15日前で草花に朝露がつき始める 9月8日頃 | ||
秋分 しゅうぶん 昼と夜の長さがだいたい等しくなる 9月22日頃 | ||
寒露 かんろ 野草に冷たい露がつくころ 10月8日頃 | ||
霜降 そうこう 露が凍って霜が降りるころ 10月24日頃 | ||
立冬 りっとう 暦の上で冬が始まる日 11月8日頃 | ||
小雪 しょうせつ 小雪がちらつき始めるころ 11月22日頃 | ||
大雪 たいせつ 小雪の後15日で雪が激しく降り始める 12月7日頃 | ||
冬至 とうじ 一年で昼が最も短い日 12月21日頃 | ||
小寒 しょうかん 大寒を前に寒さがもっとも厳しくなる 1月6日頃 | ||
大寒 たいかん 一年で最も寒さが厳しい時期 1月20日頃 |
雑節とはなにか?
前述したとおり、日本ではより正確に季節の移り変わりを感じ、把握するために、二十四節気に独自に「雑節」を加えて使ってきました。雑節にはこのようなものがあります。
節分 せつぶん 立春の前日 2月3日頃 |
彼岸 ひがん 春分と秋分をそれぞれ中日とする7日間 |
社日 しゃにち 春分と秋分に最も近い戊の日 |
八十八夜 はちじゅうはちや 立春から88日目 5月2日頃 |
入梅 にゅうばい 立春から135日目 6月11日頃 |
半夏生 はんげしょう 夏至から11日目 7月2日頃 |
土用 どよう 立春、立夏、立秋、立冬の前各18日間 |
二百十日 にひゃくとおか 立春から210日目 9月1日頃 |
二百二十日 にひゃくはつか 立春から220日目 9月11日頃 |
まとめ
節分には豆まきをして、彼岸にはお墓参りに行き、土用の日には鰻を食べたりと、雑節の行事を行なっている人は多く、二十四節気よりも身近に感じているのではないでしょうか。
二十四節気や雑節の意味をなんとなくでも覚えておくと、季節の移り変わりを少し意識して生活できるかもしれません。