2月9日に放送されたバイキングの「今日は何の日(ヒ)ストリー」のコーナーでも紹介されていましたが、1986年の2月9日は、約76年周期で太陽に近づくハレー彗星が、1910年ぶりとなる最接近を迎えた日です。
彗星とは?
彗星は、長い尾を引いた天体で、ほうき星とも呼ばれています。この尾は、彗星から吹きだすガスや塵です。
太陽系ができた頃に惑星になりきれなかった残ったものの中で、主に氷でできた小さな天体が彗星になったと考えられています。
多くの彗星が太陽のそばを通って、また戻っていきます。彗星が通った後に残された無数の塵が地球にぶつかると、地球の大気とはげしく衝突して、熱いガスとなって輝きますが、これが流星群と言われるものです。
流星群には星座の名前がついていて、毎年決まった時期に流星群を観察する人も多いと思います。
彗星は不吉!?
昔から、ハレー彗星は人類に目撃されていた大彗星で、古来多くの文献に記録されています。
1066年3月20日にイングランド王国(現在のイングランド)のハロルド王が即位した年にも大彗星が表れていて、大彗星を描いた刺繡画も残されています。
左側には人々が空を見上げてハレー彗星を指差し、右側にはハロルド2世がこの知らせを聞いている様子が描かれています。
当時の人々は彗星の正体が分からなかったため、『不吉のしるし』と呼び、恐れていたようです。実際に、その年にハロルド2世が死去し、イングランドがノルマン人に征服されたので、当時の人々にとっては間違いなく不吉な星となりました。
ハレーによって発見される
ハレー彗星が周期的に地球に接近していることを発見したのは、イギリスの天文学者エドモンド・ハレー(Edmond Halley、1656-1742年)です。
1682年に現れた彗星が、1607年と1531年に現れた彗星と同じものであることを突き止め、1705年には天体力学の計算から、周期を導きました。
それからハレーは、1757年にまたこの彗星がやってくることを予言し、ほぼ予言どおり1759年に彗星が現れ、この彗星はのちにハレー彗星と呼ばれるようになったようです。
残念ながら、ハレーはこの大彗星を見ることが叶わず、1942年に亡くなっています。
まとめ
人によっては唯一生涯で2度見ることも可能な彗星と言われていて、次に太陽に最接近するのは40年後の2061年の夏頃です。
残念ながら私は、1986年は生まれる数年前だったので観ることができませんでしたが、2061年を楽しみに待ちたいと思います。
その頃にはどんな時代になっているのか今からワクワクしますね♪